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風招 香月 泰男
イドラ風景
 

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絵の好きな人に取って香月と云えば【シベリアシリーズ】と云う事になるでしょう…
とは以前にも書きましたが、香月自身が「満州出征、シベリア抑留という(過酷な)体験がなければ自分の人生は単調なものになっていただろう」という意味の事を云われていたのは、まんざら謙遜だけではない様な気もします。

香月は類い稀なハイセンスな画家、そのセンスだけでも人を充分感服させられる絵が描ける人。更にわずかな線だけで画面全体に、意図する空気感を表出できてしまうテクニックをも持ち合わせた人、と私は思っています。これはおそらく弛まぬ努力によって獲得したと云うよりは持って生まれたものの様に私には見えます。そういう人はともすればいわゆる『器用貧乏』になりがちなもの。
もしかすると画家自身がそれに気が付いていて、(大きな痛みを伴った)戦争体験こそが自身の絵に深みを与えてくれた、と考えたのかも知れません。香月は戦後すぐにシベリア・シリーズを描く事が出来ずに、帰国後十年余を経てようやくその制作に着手しています。

さて本画ですが、晩年(70年代に入ってから?)ヨーロッパなどを旅して描いた多くの風景画のうちの一つ。
この簡素な描線とわずかな彩色のスケッチだけで、ギリシャの先端、エーゲ海と地中海の間に浮かぶリゾート地《イドラ(ヒドラ)島》の、真っ青な海を望む山の斜面に白い家々がびっしりと立ち並ぶ様を、降り注ぐ陽光を、描き切っています。眩しい日差し溢れるこの世の楽園を、極寒のシベリアで次々と戦友の死を看取って行った画家はどんな気持ちで描いたのか…それは知る由もありませんが、本来この人はこうした明るい素性を持った人なんだなとも思えます。きっと香月自身は、こうした欧州のさりげない風景を純粋に楽しんで欲しいと考えていたのかも知れません。(ただし微かな痛みを感じながら…)

◆ クレヨン、水彩。8号。
画サイズ:横 30cm、縦 44cm。
額サイズ:横 50.2cm、縦 65cm。

画中に《at Greece Hydra 30 May 72 y.KaZuKi 》(1972年5月30日) のサイン。
瞬生画廊の正規鑑定証付き。

☆ 香月 泰男
1911年(M44年)〜1974年(S49年)、
山口県長門市出身、藤島武二の門下。

ちなみに香月の油は未だに数百万を下らぬ評価額となっており、一向に下がる気配はありません。パステルとは云え、かれこれ一年ほど店に掛けて楽しませてもらいましたが、全く見飽きる事のない味わい深い秀作。もちろん油はいいですが、香月の場合パステルを必ずしも油の下に見る必要はないかと思います。


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