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平安時代
三井淳生箱書
平安時代の貴族の美意識が爛熟したころに、
荒川経は生まれました
荒川経は、
鳥羽法皇の皇后・美福門院(藤原得子 1117-60)が
鳥羽法皇の三周忌の菩提供養の料として、
平治元年(1159)に高野山に奉納した
紺紙金字一切経のことです
美福門院の所領であった紀井国荒川庄を
永代供養の料として寄進したことから
この名で呼ばれています
こちらは見返絵ですが、
仏教の世界観が繊細な描線で流れるようにあらわされ、
平安時代特有の様相を呈しています
虫喰の補修がみられますが、
金銀の発色はよく残っており、
中尊寺経や神護寺経に比肩する貴重な遺品です
◆三井淳生…日本画家・仏教版画研究家
1976年、日本仏教版画館を設立
著書に、『一字一仏般若心経』(講談社)、
『日本の佛教版畫-祈りと護りの世界-』
(岩崎美術社)等
表具 縦:114㎝ 横:36㎝
本紙 縦:24.5㎝ 横:20.5㎝
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