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赤と黒のコントラストが非常に美しい室町時代の根来膳です。何をさておいても朱漆の鮮やかな赤と漆黒のコントラスト、そしてその類まれな造形美が本作最大の魅力です。根来もまた偶然の美の産物なので、なかなか気に入る作品はないのですが本作には一目で魅了されてしまいました。
中央に一つだけ円形の擦れがあり、その円を中心として周辺に飲み擦れが集中しているので、日常の食事用膳と言うよりは中央に水瓶などの特別な器を飾るための用途で製作された膳だと思います。脚にも良い細工が施されており非常に魅力的です。
四角は入隅になっていて一つ上の丁寧な仕事が施されており優美さが増しています。表面には時代の重みを感じさせる様々な美しい経年変化が見られ、真性の証明となっています。縁などに細々とした小さな傷がありますが、削げた漆の下から覗く生地の枯れた肌合いなどもたまらない魅力です。
一昔前であれば相当に高級なもので庶民では手が届かないものでありました。今では背伸びすればこのような名品も何とか買えます。根来の優品だと言って恥ずかしくないものだと思います。
産地：日本
時代：室町時代
寸法：縦横約２８.７×４２cm 高さ５.６cm
状態：時代の小さな欠け、傷など（画像参照）直しありません。
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早々の御売約ありがとうございます |
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