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非常に珍しい平佐の色絵の瓶。
主に波佐見で作られた所謂「コンプラ瓶」です。
平佐で作られたと思われる「コンプラ瓶」は見掛けた事はなく、図録にて白磁のものを一点確認できたのみです。
この「コンプラ瓶」の上絵は最初から意図したものではなく、窯から出た時にとなりの瓶の口縁部の一部がくっついてしまっており、それを補うために上絵により装飾を付け出荷したのでしょう。
天啓赤絵のような自由でユーモラス溢れる絵付けとなっていますが、書き込みすぎる事のない和モノ特有のセンスを感じます。
窯疵等を上絵の緑で埋めるといった技法は、古染付や日本の古九谷などに見られます。
白磁でも珍しい平佐の「コンプラ瓶」。偶発的な事で出来たものですが、類品の無い珍品だと思います。
「コンプラ」とはポルトガル語の「コンプラドール(comprador)」に由来するもので、当時は醤油の輸出用の容器として用いられる事が多かったようです。
油匂や醤油の匂いはありません。
容量480ml(2合6勺ほど)
口縁に上手な金直し。高台にソゲ有り。
参考画像 「日本のやきもの26 民窯Ⅱ」講談社
高さ20cm 口径3.5cm 江戸後期 送料込み
御売約ありがとうございます。 |
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