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半蔵門ギャラリー 天平経『隅寺心経』  

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白い麻紙に、美しくキレのある写経生の書が映える、奈良時代に書写された『摩訶般若波羅蜜多心経』です。

以下、『隅寺心経』について引用です。
「『摩訶般若波羅蜜多心経』略して『般若心経』は、経典の中でも最も大部な大般若経六百巻を要約し、僅々二百六十余字に説いたもので、この最も短い経典の中に仏教の原理をすべて包含しているといわれています。・・奈良時代に学問寺といわれた海龍王寺は平城京の東北隅に位置したことから別名、隅寺とも呼ばれ・・当時海龍王寺には、唐から将来された開元釈教録による五千四十八巻本の一切経があったため、多くの学問僧がこの寺で学び、心経の書写を日課として修行していました。入唐前の空海もこの寺で数年学び、航海の安全を祈念して日課心経を書写したものが『隅寺心経』と伝えられています。その為『隅寺心経』は全て空海筆とされていますが、現在見られる『隅寺心経』は数十人の手に分かれ、書写の年代も空海の時代まで下るものはほとんどありません」(*1)

『隅寺心経』というと、首題が『心経』となっているものがつとに有名です。これは、一紙で完結する『般若心経』を、複数紙繋げて一巻として調卷された(*2)ものが、ばらばらになり、巻頭・巻末以外の一紙が伝来したものです。経名は、巻首と巻尾に書かれるという書写法により、巻首に正式な経名を記し、二紙目から略して『心経』とし、最後の一紙には正式な経名が尾題として記されたようです。根津美術館には「十四紙を継ぎ合わせて一巻に装潢がされている」(*3)ものがあり、その第一紙目には該経と同様、正式な経名が記されています。

参考画像(*4)
左 :上は該経、下は根津美術館本第一紙目
中央:左は該経、右は根津美術館本第一紙目

ご覧のように、該経は根津美術館本と同筆の可能性が極めて高いものです。

正式な経名を首題とし、根津美術館本に勝るとも劣らない筆致で書写された、希少貴重な『隅寺心経』です。子々孫々伝えていただける天平経『般若心経』と思われます。

表装:時代の高野裂、手彫りの金軸
軸:106 x 53 cm 太巻


*1
『美しい写経』植村和堂編 二玄社 

*2
「今は一巻宛散帙しているが尚十巻宛連続せるものが海龍王寺、正智院、根津家に蔵せられている」
『日本冩經綜鑒』田中塊堂

*3
『般若心経百巻』 岸田千代子著 総説:石田茂作

*4
参考画像:『般若心経百巻』のスキャナー画像と該経のデジカメ画像。

参考
根津美術館本:長さ39.8cm 縦26cm 界高20.5cm 界幅1.8cm 17行 17字詰 18字詰一行(『般若心経百巻』)

該経    :長さ34.9cm 縦25.6cm 界高20.2cm 界幅1.8cm 17行 17字詰 16字詰一行 18字詰一行


どうもありがとうございました


 


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