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古童 木彫 随身 像  

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随身とは、古代から中世、天皇を始め高貴な身分の人々を警護するため左右に付き従う、いわばボディガードのような役職の人たちのことです。それと同様に神を護る役割の武人の彫刻としてしばしば製作されてきたものです。ですから準神像とも云うべき神格化されたものとして崇められてきました。今でも神社の門の左右に弓矢を携えた武人像が安置されているところがあると思いますが、それがまさにこの随身像であるわけです。

神仏習合の時代には、神は仏がこの世に衆生を救うために姿を変えて現れたものとして考えられて
いましたので、神のおわす聖域に神宮寺が存在し、神を祀る役割を僧侶が担っていたようです。ですから本来、神は姿が見えないものであったのがこうして仏像彫刻のように表されていくわけですね。そして明治の廃仏毀釈の混乱の中で壊されたり、ひそかに安全な場所に移されたりして、仏像も神像もごちゃ混ぜになって今日に至っています。(もちろんそれらは文化財として博物館への寄託、あるいは地元の宝物館のようなところに大事に保管されているものが多いでしょうが・・)

そんな受難の時代にいろいろな運命の波に翻弄されてこのように一人になってしまったのでしょう。もともと一対のものであるでしょうが、今はこちらのお方だけ。

威厳のある表情であるのですが、反面どことなくユーモラスであるのもまた愉しい所でしょうね。
両手は取れてしまって虫食いで荒れたところもあるのですが(これも過酷な環境に晒された故でしょう)、彩色もあり、また表情もよく読み取れるのは有難いことです。

胴の下の部分には大きな穴が開いているのですが、これは最初から開いていた材を使用したと考えられます。と云うのは神像彫刻にはしばしば見られることですが、霊木信仰の影響で雷が落ちた木の材を使うなど特別な兆候があったものを選び、それが材として不適格でも敢えてそれを彫刻することがあったわけです。穴の中に彩色があった痕跡は見られないので、気にせずにそのまま仕上げたように思われます。

民衆にやや近い存在であった室町から江戸にかけてのお像のように思っています。なにしろそれぞれのお家に祀っていた恵比須大黒さまのようにたくさんあるものではなく、小さな共同体の鎮守であった場所に静かに祀られていたものでしょう。ですから圧倒的に類例の少ないものじゃないでしょうか。

近世にコレクターさんによって台が誂えられて、今は彫刻として鑑賞できるようになっています。

親しみやすい神像彫刻像である、つまりは座辺で静かにお愉しみ頂けるものと思います。

高さ26.6センチ(台座込み) 本体最大巾16.2センチ

上記にあるように差し込み式の両手が無くなっています。また脚部分や身体全体に虫食いで荒れたところがあります。

御売約ありがとうございます。
 


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