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とても珍しい器型です。ありそうでないとても美しい形、カリカリの最高の焼き上がりにより、呉須が抜群の発色を呈しています。一目見て心惹かれました。古染付は数多くあり、沢山沢山扱って来たので、今更に欲しいと思う作品は本当にないのですが、これは本当に良い作品です。言葉を超えた魅力に満ち溢れています。
高温の焼成により、釉薬の収縮率と土の収縮率の乖離から「虫食い」と呼ばれる剥落が発生しまくっています。箱にも「虫食い」と書かれる程です。昔の人は欠点の中にも風流を見いだし、その欠点をも愛しました。実際は気になる虫食いと気にならない虫食いがあるのですが、これはすごすぎてもはや装飾みたいです。
虫食いがある。それでも尚美しく可愛らしい。本質的な力のある作品だなあと思います。しかも、虫食いに混じって欠けも二ヵ所あります。それでも、それでも私はこの器が好きです。それくらい作品に魅力があるのです。名作だと思います。形、発色、伝世の艶。すごく好きな器です。
産地:中国 景徳鎮
時代:明時代末
寸法:径約17.7cm 高さ4cm
状態:伝世 激しい虫食い、欠け二ヵ所
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