骨董をもっと身近に fufufufu.com
初めての方 全商品 ログイン 新規登録
 検索/品名  価格 円~ 円  ジャンル

半蔵門ギャラリー 縄文土器 瘤付注口土器  

お店紹介

店主紹介

その他の商品

商談中
※画像をクリックすると、大きな画像が表示されます。
     
 
縄文時代後期の十腰内様式土器、瘤付の注口土器です。注口土器というと晩期の亀ヶ岡式が有名ですが、それより一つ時代の上るものです。
十腰内様式もその加飾法は時代によって変遷していきます。これは「沈線や区画の結合部分に小さな粘土粒を瘤のように貼り付けて器面を飾る」(*1)手法から後期の終わり頃のものと考えられます。

状態については、口の部分に横約8cm(画像中央上・B)と、とそこから上に口まで約2.5cm(A)のひび、口縁のほつれ、注口先端の欠失、および瘤のいくつの欠失、だけと思います。
上記ひびについては、内側に粘土紐巻き上げ成形が確認でき、補修ではなくオリジナルと考えます。瘤の欠失箇所(画像中央下左)は、瘤を貼り付けるという加飾法が見て取れる興味深いところでもあります。(時代が下がると、箆で周りを削ることによって瘤を表現する手法も出てくる。)口縁の欠けや注口先の欠けに見える黒い塗料は、縄文人の補修かもしれないと思います。自立しません。

「完形品で出土することも多いため、東北地方の後期を代表する土器の一つという位置を占めていると言える」(*6)
ごりっとした、存在感の塊のような縄文土器です。大きさ(高:16.6cm 胴径:13.5 cm)もあり、飾ると周りを圧倒するようなパワーがあります。爪で弾くと、カラッとよく乾いた良い音がします。

説明は下記資料をもとにしています。平成十九年の資料には「新地式」という名称と「十腰内」という名称が併記されており、本土器の名称としてどちらが正確か浅学にて分かりませんが、慣れ親しんだ「十腰内」を使用いたしました。

参考資料
*1『青い森の縄文人とその社会』青森県教育委員会 平成三年
*2『北の縄文文化回廊 in 岩手 2007』岩手県教育委員 一戸町教育委員会
*3『縄文の玉手箱 - 風韻堂コレクション図録 - 』青森県立郷土館 平成八年
*4『縄文の暮らしと精神文化』遠野市立博物館 平成九年
*5『青森県立郷土館収蔵資料図録』平成十二年
*6『日本の美術 11 #498 縄文土器後期』平成十九年


 


Copyright (c) fufufufu.com All rights reserved.