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中国河北省臨城県に位置し、唐時代を代表する唐代七名窯の一つ、北方白磁の名窯である邢州窯で唐時代末に焼成された素晴らしい眼の覚めるような白磁碗です。唐時代に陸羽によって記された茶に関する代表的文献である「茶経」では、その透き通るような美しい幻想的白さを雪に例えて賞賛される程に有名な窯です。しかしながら、その運命は短命で五代時代には衰退してやがて潰えてしまいます。本作は、邢州窯の最盛期である唐時代末に焼成された、邢州の代表的作例です。
シンプルな器形、装飾の無い作風故にその白磁の白さが評価のポイントとなってきますが、本作の白は深く美しい。濁り、くすみのない無垢な白さはトップレベルです。本当に見惚れるくらい美しく、新雪のように白く、そして温かいです。反りがあるため、平茶碗として使えます。この白に茶の緑がどんなにか映えることだろうと夢想します。夢のように美しいコントラストを描き出すでしょう。
状態も素晴らしく、貫入はありますが、ニュウも傷も直しもありません。奇跡的に無傷完品です。本作は数多く制作されたもので、残存類例も少なからずある作品ですが、他と比べてもこれほどまでに状態が良く、茶碗に使える深さ、サイズがあり、美しく透き通った白さを湛えた作品は滅多にあるものではありません。
すぐにでもお茶にご使用頂ける清潔さ、高潔な格式があります。千に一つの完成度、まさに邢州窯の白眉の作品です。邢州窯は今後必ず注目、評価されて行く窯だと思いますので、無傷完品、焼成上々の上手の作品を一つお持ちになる事はとても素晴らしいことです。本作の幻想的な雪の白を是非見て頂きたいです。
時代：唐時代末
状態：無傷完品（貫入のみ）
寸法：口径約１４.９cm 高さ４.５cm
次第：桐箱
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