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民衆の造形意識というのはとてもとても一筋縄ではいかない、捉えどころのない自由奔放さがいいところですね。もちろんつくった当人は意識もなにもない、真摯な祈りの気持ちで彫り上げているわけですが、技術が伴わないので、都出来の美作のようにはいかないわけで、だけれども真剣に一心に作り上げていこうとするその心根が作像に表れるのでしょうね。
さてこちらはどの神さまなのか未だに疑問に思っています。庶民の神像としては天神様がいちばん多いものと思いますが、大抵は胸の部分に梅の紋が入るもの、笏も中央で両手で持っているのが常でありますが、これは違うようですね。
さて後は稲荷神や八幡神が考えられますが決定打に欠けるところ、伊豆山権現や三峰大権現などはちょっとマニアックすぎるかな?山の神だったら斧でも持っていそうなんですが・・、いずれにしても決しがたいのが現状です。
それは置いといて、なにしろいかめしいお顔立ちなのですが、それでいてどことなくユーモラスで愉しい表情、座辺の傍らで眺めて頂ければと思います。
高さ18.5センチ 最大巾10.3センチ
江戸~明治時代頃
傷みや虫食いなどはありません。
御売約ありがとうございます。 |
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