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先行する注文茶碗(御所丸・彫三島等)を例外として、釜山窯(1639~1718年)で焼成された御本茶碗にあって、最も著名なものに‘御本立鶴’が挙げられます。
出品の立鶴も、端反りの筒形に二羽の鶴象嵌、渦状の見込と三方の割高台等の条件を満たしている反面、高台内の兜巾部分の平らな押えがなく、きめは細かいながらも白土が使用されている点や、茂三などにみられる釉薬等、条件から外れる箇所もございます。
本手の‘御本立鶴’は僅か十数碗を数える程で非常に少なく、本茶碗は79年間稼働した釜山窯でのいずれかの時期の写しと考えます。
茶箱から離れたものですが、このような珍器はまさに収めたい小服かと思います。
無疵・伝世。
口径 8.2cm
高さ 6.3cm
朝鮮時代
早々の御売約、ありがとうございました。 |
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