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青花囲碁人物図盤
明末 17世紀
径28cm
無傷完品 箱付
当時中国からヨーロッパ向けに輸出をされていた芙蓉手の盤です。
中央に楽しそうの囲碁を指す二人の人物と、周りにはチュ-リップと塩汲みの様子を一コマづつ描いた人物が描かれています。
チューリップは芙蓉手の中でも手が良い物に多く描かれる図柄です。
当時ヨーロッパではチューリップバブル。16世紀頃、トルコからオランダに輸出が始まったこの植物は、
ヨーロッパの貴族たちに大変好まれ、なんと球根一個と馬車が交換されるほどだったそうです。
そのため中国のヨーロッパ向けの輸出陶磁にもチューリップが描かれた芙蓉手の作品があります。
この作品も当時ヨーロッパの貴族の屋敷を華やかに彩ったことがうかがえます。
また、周りのチューリップの間には古染付の皿などにでてくる塩汲みの人物が描かれており、日本人にもなじみ深い雰囲気です。藁を運ぶ人物と、塩汲みで使用する甲斐を持つ人物、塩を運ぶ人物など見ていて飽きません。
もちろん、中央に描かれた囲碁を指す人物たちも魅力的で、活き活きした表情で碁を指す様子は見ているこちらも楽しい気持ちにさせてくれます。
さらに、この皿の裏面には松竹梅が描かれており、華やかで飾り映えのする作品になっています。
世界陶磁全集 14 明, 小学館, 昭和51年11月30日, p292
に同手の作品が掲載されています。
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