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「大きな円形の目が夜行性の鳥であるミミズクを思わせることからこの名がある」(*)縄文時代後期のみみずく土偶の残欠です。
小さいものが多い土偶の中で、みみずく土偶は大きい種類で、これも本体高約8センチ、台にのせた総高約11.5センチ、厚み約2.5センチです。残欠となる前は、さぞや立派なみみずく土偶であったことでしょう。
参考画像(**)のものは、茨城県の立木貝塚出土ですが、みみずく土偶は、埼玉、茨城、千葉等から出土が多いようです。この土偶もその辺りの出土と考えてよいと思われます。
頭頂部や四肢を欠失するも、命名の由来の大きな目や、みみずく土偶でよく観られる顔の輪郭などを細かな刻み目で表現する等、みみずく土偶らしさがよく残っています。
残欠となってなお、或は、残欠となってこそ、のようにも思われるのですが、存在感のある土偶残欠です。箱なし
*『土偶・コスモス』2912
*『土偶と土面』1969 サントリー美術館
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