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今までも好きでよく買っていてご紹介したこともある、琵琶湖の西側、朽木村で作られた漆絵盆。画面いっぱいに意匠化した菊の文様を描いたものがとても有名ですが、このように他の植物や動物を描いたものもわずかながら存在します。
南天は「難を転ずる」ということから吉祥文としてたびたび取り上げられるモチーフですね。これも左右対称に伸びていく枝を写実的に描いていて、先端にはつつましやかに生る実を表現していますね。素朴で質素で、でもシンプルなデザインが好ましい一幅の絵になっています。
日本は木の国、漆の国、そこで生まれた漆絵は当時の人々の心情をダイレクトに映すもの、お手許で愉しんで頂けるお好きな方が一人でも増えてくれれば私の仕事も少しは意味があるのかなと、はばかりながらそう思っています。
直径34.1~35.3センチ
江戸時代頃
全体的に擦れ、剥落などが見られますが大きな補修などはありません。
御売約ありがとうございます。 |
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