|
滑石製の勾玉というと大型品や子持ち勾玉 以外は大して見るべきモノがない?なんて思われがちですが、どっこい世の中にはこんなにもステキな滑石勾玉があるのです。古の工人は、ヒスイやメノウの様に材質そのものの美しさで勝負できないことを熟知して、敢えて滑石で勝負に出たのか?とさえ思ってしまう程 洗練されたデザイン・研磨です。もちろん柔らかく削り易い材であることの利点をも最大限に活かし、おそらくは彼にとっての理想のフォルムを追求出来たのでしょう。
さらに泣かせるのはこの一対の勾玉を繋ぐ小玉たちです。思うにこの小さき玉たちをこれほど文字通り『粒揃い』に丁寧に削る技術と根気はまさに日本人の特技。当たり前のことですが、よほどキチンと中心に穿孔しなければこの様に整然と整列はしません。いやはや脱帽せざるを得ません。勾玉・小玉、どちらも希有なモノと言っていいでしょう。
◆ 勾玉の長さ:27mm、幅:7mm。古墳時代5〜6c。茶色っぽく見える部分は鉄分の付着かと思われます。
☆ 東博に新沢千塚126号墳(橿原市)出土の同手品(一括重文指定)が所蔵されています。(画像ご希望の方はお申し付けください。)
☆ ご売約となりました。ありがとうございました。 |
|