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古童 木彫 古能面  

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以前にも好きで扱ってきたこの面の世界、個性があまりにも多様で整理しきれないところにいつも四苦八苦しながらご紹介しているのですが、そんな混沌としたところがまた魅力ではあるのでしょう。いろんな要素が複雑に絡み合うなかで、私が選ぶ基準は木味の良さと面自体の迫力にあります。

こちらの面もそんなことで買ってきたひとつ。裏側のザクザクとした彫り痕が好ましく、数知れない人々の手擦れで迫力のある質感になっています。

犬歯が飛び出ていたり、眉間の皺や頬骨の下の線、飛び出し気味の大きいまなこなどから能面の
「飛出・とびで」かなと想像しています。奉納の神楽面では鬼神系の面はいかにも鬼そのものの表情をしたものが多いように思いますが、こちらは静かな憤怒相ともいうべきお顔なので、各地方を
廻って興行を打っていた猿楽などに使用した面の可能性もあるのではないでしょうか。猿楽という能楽の母体が権力者の庇護によって洗練されていくのは理解出来る流れですが、そこに収まらない漂泊の芸能の民もいたことは事実と思います。そんなところに使用されたと考えるのは憶測の域を出ませんが、数々扱ってきた経験として、いわゆる猿楽面、あるいは古能面と分類できるのではと考えております。

さてその正体は取りあえず置いといて、木味の良さは申し分ないところ。それではもう一つの迫力の部分ですが、なにも怖い表情だから迫力があるというものでもないでしょう。しかし怖いくらいの面でないと、こちら側に訴えかけるものが無いのも事実、光りの加減やこちらの心持ひとつで違う表情に見えるこの面、まさしく邪気を払い悪を退散させる迫力に満ちています。

どなたもがお好きな世界ではないでしょうけれど、好きな方はとことん好きで熱心なもの、その面の魅力に多くの方がまた気付いて頂ければ嬉しく思っています。

縦20.5センチ 巾12.9センチ

時代判定は難しいもので、はっきりと年号などで確認できるわけではありません。しかし堅い木の材質と古格のある感覚で、室町~江戸と広く見たいところです。

虫食いで荒れたところがあります。ただ振って細かい木くずが出るような危うい感覚ではありませんし、虫害が広がる心配も最早ありません。経年の変化で割れなどもありますが、こちらもこの状態で安定していますので特に問題はないと思います。

御売約ありがとうございます。

 


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