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原 精一さんの紡ぎ出す裸婦や花の一群、それは師である萬鉄五郎譲りの大胆でスピード感のあるタッチと、対象のフォルムを的確に表わすデッサン、そんなところが魅力なのかなと思います。
細かな経歴は昨今のネット環境で簡単にご覧頂けると思いますので、私の方では触れませんが、日本のフォーヴともいうべき数々の作品で佐分賞などの受賞歴があり、著名な作家さんの一人です。
しかし賞や経歴は絵を愉しむのに何ら関係のないことかもしれません。絵描きは絵で勝負しなけりゃ話しにならないわけで、一番大切なのはその絵が座辺で愉しむ人にとって心慰める存在でなくてはならないということでしょう。
原作品のなかではちょっと少なめの静物、モスグリーンのバックでこげ茶色のテーブル、そこに無造作に並べられた苺たち。さすが的確にそのフォルムを捉えて表現しています。鮮やかな緑と何段階にもわかれて置かれている赤の色たち、みずみずしさが本当に何気なく描かれていてとても好ましい鮮やかさです。
サムホール大のボードに描かれたもので、裏面にタイトル「いちご」昭和二十四年六月と年記があり漢字とローマ字のサインが併記されています。またサインは表面にも入っています。
額装は新しいものになっていますが、作品の油絵のヴォリュームにマッチするよう石膏盛り上げの
金泥額に収まっています。
小品ながら、いや小品であるからこそその凝縮された原エッセンスが味わえるものじゃないでしょうか。身近に掛けて頂き、親しく寄り添うもののひとつに加えて頂ければと思います。
イメージサイズ 22.7センチ×15.5センチ
額装サイズ 36.2センチ×19.1センチ
外箱やケースなどはありませんが、梱包は厳重にしてお届け致します。
画面の状態は良好です。
御売約ありがとうございます。
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