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半蔵門ギャラリー 天平経『行信願経』「非作非」  

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『行信願経』と呼び慣らわされる、法隆寺東院(夢殿)の復興に尽力した行信僧都の発願経です。行信願経には、大般若経、法華経、瑜伽師地論、最勝王経等がありますが、その一部に「神護景雲元年九月五日敬奉写竟」との奥書を有するものがあることから正確な書写年代の知れる天平経です。
本紙は大般若波羅蜜多経巻第四百十三の一紙29行軸装です。

「行信僧都(〜750)は、天平時代の前半に活躍した元興寺の僧で・・聖徳太子を思慕し、孝謙天皇がまだ内親王であった時代に、しばしば法華経を講讃し・・聖徳太子当時の堂舎が荒廃しているのをなげき、その復旧を奏上し、東院伽藍をを建立した」(*1)
また「この経を完成する能はずして寂したので弟子孝仁等が、師の志を継きその功を了し東院に納めた」(*2)とあり、『日本古写経現存目録』には、本巻第413の前後、巻第412と巻第414は法隆寺に現存すると記されております。

千三百年程前の一人の僧の発願経が巷間に伝わる。僚巻は法隆寺に伝わり、肖像彫刻となった発願僧にも、夢殿で礼拝することができる。資料をめくりつつ、古いものを大切に伝える日本の作法に感動を新たにする。お品の来し方に想いは至り、その同じ年月、末永く伝わりますようにと念われます。

*1『日本の美術 #254 乾漆仏』
*2『日本寫經綜鑒』
*3『名筆日本古写経』


上記は「何有為」、「非作非」共通です。以下、本「非作非」についてです。

中央の画像は、行信発願『大般若経巻第四百六十五』(*3)と、本紙の書の比較です。
幸い同一文言「 爾時具壽善現白佛言世尊」が含まれています。その他にも「无」、また「尊」では第一、二画に、同じ筆致がみえます。
本巻第413と巻第465では50巻ほどしか離れていず、同筆の可能性が高いと考えます。この辺りも古写経の楽しさです。

表装は、やや赤みのある茶地に、アクセントに鮮やかな深みのある青のスジを、本紙の周りと上下に配し、すっきりとモダンな印象です。その茶は、よく見ると、時代のある平絹の小片を貼り合わせており、モダンな中にも古格が感じられる表装と思われます。軸端は黒の塗りのつや消し。
また本紙の経文も、一行、一文字だけの行があり、面白い景色になっています。
軸:77 x 62 cm 太巻


どうもありがとうございました。


 


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