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古染付磬(けい)形香合の身に楽旦入が蓋を補った品を過日紹介しましたが、同様の品を発見いたしました。本品は海鼠香合の身に楽了入(楽家九代。1756 – 1834)が蓋を製作しております。オリジナルの蓋を欠損し楽家に相談したものと思われますが、道具を愛おしんだ心が現れているようで、こちらまで嬉しくなります。象牙の蓋を模したものか、まるでバナナのような色合いが愛らしく、古染付の色合いとも良くマッチしております。
蓋に多少の釉の剥落があります(割れや直しではございません)が、古染付本体は無瑕です。味の良い共箱で蓋裏に「蓋補 了入(花押)」とあります。注文手の古染付香合は得難いものですが、このような時代を超えたコラボ作品(?)は感慨もひとしおと存じます。
径 50mm
高 25mm
共箱、包布(ミナペルホネン謹製)付
◎ありがとうございました。 |
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