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普段あまり扱うことのない伊万里ですが、初期伊万里の手はやはりその生掛けの膚が魅力で手が伸びますね。初期とは云っても朝鮮や中国で製陶に携わってきた人たちが焼いているわけですから、最初からいろんな技法を試しています。辰砂や鉄釉、呉須はもちろんのこと、造形の方でも型押しや貼付など、その多様さには瞠目せざるをえないものばかりです。
こちらは型押しで文様を付けていますね、画像でなかなかわかりにくいかもしれませんが、上空には
雁が飛んでいます。手前にあるのは秋草なんでしょうか、それらが一幅の絵として扇面のなかに収められています。釉下には呉須はありませんので、白磁として作られたもの、上絵付をするつもりだったのかもしれませんが、個人的にはシンプルな白磁が好み、疵は大きくても丁寧に繕われているところにとてもうつわに対する愛情を感じます。
高台は小さめの円形のそれ、初期伊万里らしい造形です。轆轤でまず丸い皿を造ったのちに素早くカットして型を押していくのでしょう。
土ものばかりが好きだとおっしゃる方も好まれる初期伊万里、珍味などを乗せて酒席に如何でしょう。
最大巾19.4センチ 最大縦14.1センチ
江戸時代初期
画像でご覧頂ける通り大きく2か所燻銀繕いがあります。口縁から短いニュウが4本ほど、畳付部分に小さな削げがありました。また全体的にへたりが見られ、それ故物原に捨てられたものの発掘品ということだと思います。
御売約ありがとうございます。 |
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