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おごそかで神妙な聖域である神社、でも小さな頃に近くにあったこじんまりした神社はむしろ子供たちの格好の遊び場でありました。お社も小さくそれほど近隣から参拝客が集まるようなところではありませんでしたが、お祭りにはテキヤさんが屋台を出し、小さいながらも愉しくにぎわったものでした。そんな小さな神社で子供たちを見守っていたであろう狛犬が一対です。
造形的に豪壮で優れているということはないものです、立派な石工に発注してなんていうこともなかなかにむずかしかったでしょう。しかしそんな地域共同体でも狛犬を据えようと素朴な腕前の人に頼んだのでしょうね。しかしすごく立派なものではないからこそ郷愁を誘う造形になったのではないでしょうか。
狛犬の定石通り阿形と吽形の一対、阿形の方はやや小ぶりで毛が巻き髪のようにカールしています。
吽形は少し大きくストレートヘアー、正確に云うと阿形が獅子、吽形が狛犬ということらしいですが
、この場合あまりそこに意味はないのかもしれませんね。そこは素直にこの多分に民藝的な造形を
愉しめばいいのでしょう。
庭先に置くのもよし、玄関先のスペースに置くのも愉しいお出迎えになるのではないでしょうか。木や鉄の古民藝と共にこの石の古民藝にも注目したいですね。向かい合ってると夫婦漫才のようで愉しい像ですよ。
阿形 高さ25.0センチ
吽形 高さ27.5センチ
江戸時代頃でしょうか。
阿形の口や眉の一部に欠損が見られました。
御売約ありがとうございました。
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