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古童 土人形 太鼓を打つ童子  

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人形は顔がいのち、とは某企業のテレビCMのキャッチコピーですが、この言葉はやはり云いえて妙なところがありますね。人形は自己を投影する鏡のような存在でありますから、そこには自分が心安らぐような愛らしい表情を求めるもの、ですからあざとい表情には拒否反応してしまうものです。

ところが古い素朴な土人形たちにはあまりこの狙ったようなものは不思議なことに見られません。
と云うのも庶民のための量産品ですからいちいち意図した絵付けなどしてはいられないもの、その無意識の手の動きこそが逡巡しない伸びやかな線で表情を簡潔に表わすことが出来るというもの
なのでしょう。

いろいろと無駄話を書きましたが、この人形の表情を見てもらえば一目瞭然、くどくどと説明する
こともなくその屈託のなさがご理解頂けるかと思います。

さてこの人形の産まれはどこか?とても難しい問題なのですが、まず着物の文様などから堤人形の
可能性もあるかと思います。またその堤の影響を受けた岩手の花巻人形ということも考えられないでしょうか。私としては後者の可能性が強いように思います。というのは表情の筆運び、つまり目じりから目がしらに掛けて運筆する描き方、裃を着けた前髪のある元服前の童子の意匠など、花巻にはまま見られるものかなと思います。また着物の文様などは江戸期のものであれば花巻も堤もあまり見分けがつかないほど似た描き方でしょうね。

しかし近年は東北地方に出かけてもほとんど江戸期の土人形は見かけることがなくなりました。産地云々も大事ではあるのですが、このように古い時代のいい人形が良好なコンディションで出てきてくれること自体がすでに有難いこと、もっと大切に末永く伝える為には一人でも多くの郷土人形愛好家が増えてくれることに他なりませんし、それには顔がいのちであるいい表情の人形たちを紹介していくことが重要なのでしょう。

まあ難しいことはさておき、素直に人形を鑑賞すれば「さあ愉しくやりましょう」と太鼓を奏でる童子の表情がいろんなことを語り掛けてくるような気がしませんか。

高さ14.5センチ 最大巾16.3センチ

江戸時代

全体的に経年の擦れなどは見られますが補修や補色、加筆などはありません。抜群に良好なコンディションと云えます。

また彩色部分の退色は見られますが、江戸期の天然由来の顔料であれば仕方ないところ、逆に明治以降の化学薬品の顔料使用でないところが古格を感じられ嬉しいポイントでもあると思います。

御売約ありがとうございます。
 


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