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グリーンの自然釉がたいへん美しく掛かった、コロンとした丸底の平瓶です。
本品は縦横の比率が近く、折り返しのないやや直立した口頸はその位置が中央寄りのため、一見 直口壺のようにも見えます。なだらかな丸みのある肩のラインとも相俟って、少しくだけた優しい雰囲気を持ち、ご覧の通り花映りも抜群です。
◆ 胴径:14,3cm、高さ:13,5cm。 画像のとおり、くっつきが何ヶ所かあります。口辺は1/3程 欠けていますが、幸い釉薬が少ない背面に当たる側になります。
・ 稜のない、丸みのある肩のラインは7世紀頃のもの。平瓶は6世紀後半から11世紀代まで用いられましたが、平城宮跡から食器類と伴出していることから、酒器であったとも考えられているようです。 |
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