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風招 大津絵
江口の君
 

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本画は当初、破れ・傷みなどがかなりあるマクリの状態でしたが、とにかく見た事のない不思議なモノ。これはもしや大津絵なのでは?と云う所からの出発でした。
一見して、宝剣や蓮花を持ち、髪を肩まで垂らし、象に乗る女性像…つまりは『普賢菩薩』と思わせる図像ながら、今ひとつ判然としませんでした。ややあって常連の識者の方が来店され、『江口の君』と呼ばれる像容であるとのご教示を頂きました。

観阿弥の謡曲『江口』:西行法師が天王寺へ参詣する際、摂津国江口の里(現、大阪市東淀川区)で時雨にあい、一軒の粗末な里家で雨宿りを乞うた。しかし、女家主の遊女妙(たえ)はその申し出を断り、拒まれた西行が「世の中をいとふまでこそかたからめかりの宿りを惜しむきみかな」と歌を詠むと、妙は「世をいとふ人としきけば仮の宿に心とむなと思ふばかりぞ」と見事に返歌した。そのやりとりが縁となって後に仏門に入った妙は、元はやんごとなき出自の女性であり、実は『普賢菩薩』の化身であったという説話。

ヒロイン『江口の君』は、江戸時代には浮世絵の題材にも好まれ、北斎や応挙らも描いた遊女。世俗的な題材が多い大津絵に取り入れられたとしても全く不自然さはないのですが、その割には図録等でも観た記憶のない初見のモノです。従ってその意味ではミュージアム・ピースと云ってもいいものかも知れません。ゾウが極端に小さく、つぶされそうなのが何ともユーモラスですね。。。

◆ マット内寸: 15,8 ×36,8cm。 額寸: 35,5× 50,5cm。江戸後期。マクリの状態を裏打ちし額装しました。

 


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