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以前から好きでちょいちょい買っている動物シリーズですが、ま~こいつはなんと肥った犬なんだろう!、円山四条派あたりの画題を木彫にしたものじゃないかなと思いますが、ぷくぷく、ころころとしていてなかなか微笑ましいやつです。おそらくもう一匹上からじゃれかかる阿形の犬がいたと思うのですが、今はこの子だけになりました。
黄楊の木を彫ったものは根付や櫛などにもよく見られますね、以前には黄楊の招き猫をご紹介したこともあります。新しいときはもう少し白っぽいものでしょうが、撫でさすっているうちにきれいな飴色になってきています。肉付きを巧みに作り、簡単な毛彫りでひげや眉、しっぽの付け根のもこもこしたところを表現しています。
根付のような実用ではなく、座辺の机上で愉しむものだったんでしょう。現代も昔も愛らしい小動物を愛でるのはおんなじですね、どうぞ今度はあなたのお手許で愉しんでみてください。
長さ8.5センチ 高さ5.0センチ
時代判定は難しいものですが、モチーフの流行に合わせて作られたように思いますので、江戸末期から明治に掛けての頃と思われます。
畳付のおなかの部分にごく薄い削げのようなものが見えますが、特に鑑賞に支障のあるレベルではないと思います。無疵と云っても差し支えないものじゃないでしょうか。
御売約ありがとうございます。 |
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