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古童 漆塗 高盤  

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 高盤とは仏具として使用した供物台のことですが、刳りぬき盆とあまり見た目は変わらないかもしれません。実際に刳りぬき盆として食事のときに用いたものの可能性もあるでしょうが、その造形感覚には若干違いがあるように思います。まず高台が普通の刳りぬき盆より大きいこと、そして背が高く作られていることなどが挙げられるでしょうか。祭器的な性格ならば供物をよりうやうやしく捧げると云う意味でそれが頷けます。

 またこれの変わった点と云えば口縁に白い漆を口紅のように塗っているところでしょうか、白い色は鉛白を使用しているものと思いますが(白粉などにも使用されていたもの)これが何の意味を持っているのかちょっと不思議ですね。後から塗った可能性もあるでしょうが、かなりの年月が経過していて当初からのもののような馴染み方になっています。強いて云えば卵殻螺鈿のような効果を狙っているんでしょうか。(卵の殻を螺鈿のように漆で張り付けた技法)


 見込みの赤はやや明るく、高台内のそれはやや暗いものが塗り分けられているのも、何か意味があるのかもしれません。もしかすると丹生のような高価な顔料が使えないので、不純物を極力取り除いた上手の弁柄漆を大事に見込みに使用し、普通の赤い漆はそれほど目立たない高台内に塗ったのかなと推測しています。

 まあそれはさて置いても、見込みや高台内にざっくりと塗られた弁柄漆には経年変化の味が染みていて、何とも云えずいい質感に育っています。(漆器に育つと云うのも変な云い方かもしれませんが、古漆器にはやはりこの言葉がしっくりときます。)しっとりとした膚は古民藝好きの方にはうれしいものじゃないでしょうか。

 直径29.5~30.8センチ 高さ9.9センチ

 江戸時代後期頃~明治

 経年の使用擦れ、漆の剥落、打痕などが見られますが、補修などはありません。
 


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