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半蔵門ギャラリー 『称徳天皇勅願一切経』  

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奈良時代後期の雄渾な筆致による『楞伽阿跋多羅寶經』(*1)です。
天平期の写経生の書は、かの『大聖武』の影響を受け、大きく変わります。それまでの謹厳整斉としたものから、一気に解き放たれたかのように、堂々と大ぶりで強い印象のものになります。そのような天平後期の典型的な書による『楞伽阿跋多羅寶經』巻第四からの断簡八行軸装です。

本断簡には『神護景雲経』とメモ書きが付いており、書のみならず料紙や界線の特徴からも、『神護景雲経』またの名を『称徳天皇勅願一切経』(*2)と考えられ、タイトルとしました。

該断簡は『東博図版目録』掲載の「古経貼交屏風」所収の『楞伽阿跋多羅寶經』と同じ巻第四からで、文字比較(*3)からも同筆でツレと考えます。興味深いことに、ともに八行、紙高も同じ26.3センチ、よって同時に分けられた可能性もあるのではないでしょうか。

勅願経の重み、更には女帝願主を感じられるよう、あでやかさも求め表具いたしました。一文字には白糸の菊紋を、中廻しには緑が映る濃厚な刺繍、上下は渋めの丹で締めました。 神護景雲二年(768年)
本紙:26.3 X 17.2 cm  軸:110 x 35.3 cm 太巻

*1
楞伽阿跋多羅寶經(りょうがあばだらほうきょう)
楞伽経「仏陀が楞伽山で説いたという教説をおさめる大乗経典。紀元四百年前後の成立と見られる・・漢訳には(1)劉宋の求那跋陀羅(ぐなばつだら)の訳の楞伽阿跋多羅寶經(四巻)」『佛教大辞典』

*2
「称徳(孝謙女帝重祚)天皇が先帝淳仁天皇の奉為になされた勅願一切経である。光明皇后の五月一日経と共に天平勅願の双璧」『日本写経綜鑒』田中塊堂著

「発願文・・にある「先聖」が父帝の聖武天皇なのか、先帝の淳仁天皇なのか異論のあるところである。おそらくは父帝の聖武天皇と考えるのが妥当であろう」『古写経』京博

*3
比較画像:『東博図版目録』

どうもありがとうございました
 


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